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「人を支援することって本当にクリエイティブな仕事だと思うんです」300名もの応募の中から入社した2人に聞く、株式会社リヴァで感じるやりがいや楽しさ(後編)

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前編に引き続き、お話を伺ったのは、『ひとりでも多くの人が自分らしい生き方に気づき、ともに実現を目指す』 というビジョンを体現すべく、うつ病の方の再発予防・社会復帰支援(復職・再就職支援)の個人・法人向けサービスを展開している「株式会社リヴァ」。後編では、今回300名もの応募の中から入社を決めた、大倉愛由(あゆ)さん(写真左)と北口ひとみさん(写真右)にお話を伺いました。

前編 : 社員数25名の会社が300名もの応募を集めた?株式会社リヴァ採用担当者の松浦さんに、募集の作成から活用秘話まで伺いました!

プログラムは施設内だけでなく、田んぼや畑でも?

田植え2015

千葉県匝瑳市にある「リヴァの田」にて利用者の方とスタッフと一緒になり田植えを行ったときの様子


––おふたりはいつごろ入社されたのですか?

北口: 4月13日ですね。大倉さんは同時期ですが4月1日の入社です。

––現在はどのような業務をやっていますか?

北口: 御茶ノ水にある「オムソーリ」という施設で、支援スタッフとして働いています。この施設は、うつ病などの方を対象に職場復帰に向けトレーニングをする施設です。うつ病になると自宅などで治療に専念する期間が続きます。働いている時と生活リズムが大きく異なったまま、そしてストレスに対しての対処法を身につけないままで復職してしまうと再発の可能性が上がってしまいます。ですから一定期間施設に通うことで、生活リズムを元に戻したり、再発予防のための複数のプログラムを実施しています。

支援スタッフとしての業務はたくさんありますが、その1つの業務としてはプログラムのファシリテーターなどがあります。今日は、あるプログラムのファシリテーターのデビューをしたところです。(注: インタビューは6月に行いました)

––3ヶ月経って、今の仕事は楽しいですか?

北口: すごく楽しいです!施設内での支援はもちろんのこと、それとは別に埼玉県の入間市には畑があり、千葉県匝瑳市には、田んぼがあります。そこで、施設を利用している方々と一緒に生産計画を立てて農作物を育てたり、協力頂いている農家さんのお手伝いをしたりしています。農作業をしながら、自然の中でのどかな景色を見てスケッチをしたり、ヨガをしてみたり。この3ヶ月間、これまでとは全く違った経験が続いたいので本当にあっという間でした。

––普段おこなっているプログラムについて教えてください。

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写真左から、北口ひとみさん、松浦秀俊さん、大倉愛由さん


大倉: ひとつ例をあげると、「オムソーリ」の利用者の方同士で対話をしていくプログラム(=ダイアログ)があります。先日は、「病気になって気づいた得たこと」というテーマでダイアログを行いました。

うつ病や気分障害などの「病気」ってマイナスなことに捉えがちかなと思う方も多いかと思います。ですが、利用者のみなさんがご自身を振り返り、ご自身の言葉で対話をされたとき、「病気になって気づいた得たこと」もしっかりと語られるのです。たくさんの意見の中でも、「自分が病気になってはじめて、人間って今見せている姿や表情だけが全てを表しているわけではないのだと気づきました。そのおかげで、今は周りの人たちの行動の裏側まで想像して物事を捉えられるようになったと思います。」ということばが印象的でした。例えば、道でなぜかニコニコして歩いている人はもしかするとどこかですごくいいことがあったかもしれない、エレベーターでサッと横入りしてきた学生も、学校ですごく嫌なことがあったのかもしれない、などが挙げられていましたね。そう意識するだけでもその人に対する見方は変わりますよね。

利用者の方たちがグループになって話していくうちに、誰かが言ったことが自分にも当てはまると気づき、さらに対話を続けていくうちにどんどん気づきが深掘りされていく。私はファシリテートしている側ですが、一人一人考えることが違うからこそ、いろんな「気づき」が生まれていくのだなと実感しています。

北口: 利用者の方にしてみれば、ここに来ること自体がチャレンジ。何かを考えて発表することも、すごく負荷のかかるチャレンジ。ひとりひとり違った背景を持ち通所されている中でプログラムを進めていくので、どんなことが起きるのか予想できません。3ヶ月経ってやっと体にしみこんできたので、少しだけ余裕が出てきましたが、自分自身の「慣れ」は禁物ですし、そもそも毎日新しいことばかりで慣れることはできないです。

それに、嬉しいことも多くて。利用者の方の中にあまり笑顔を見せない方がいらっしゃったんです。利用者の方には日報でその日の様子を報告していただくんですが、「今日はじめてプログラムで笑いました!」って書いてくれたことが本当にうれしくて! 些細なことかもしれないけど、そんな「小さな変化」を一番近くで見せてもらえる場所にいる、本当に素敵な仕事だなと実感しています。

偶然タイミングが重なった「ご縁」

––ところで、おふたりがリヴァに応募したきっかけを教えてください。

北口: WantedlyのFacebookページの「WEEKLY RANKING」で、リヴァの募集が1位だった投稿を見たのが最初のきっかけです。

もともと福祉業界で働きたいと思っていて、まずは経験を積むために新卒でWeb制作会社に入社したんです。その会社で非常にたくさんの経験をさせていただいたのですが、本当にやりたいことにそろそろチャレンジしてもいいのかもしれないという気持ちと、まだまだ!という気持ちの狭間でもやもやしていたときに、WantedlyのFacebookページの投稿が目に入って。そのランキングで1位だったのがリヴァだったんです。

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これまで、「福祉だけど新しいことにチャレンジしているベンチャー寄りな会社」を探していたんです。当てはまる会社が1社あり、自分はそこを受けるつもりだったのですが、社風を見たときに感覚的にちょっと自分にあってないかもしれないなって思ったんです。ちょうどそのタイミングでリヴァを見つけました。何か縁があるのかなと思って、「話を聞きに行く」ボタンを押したのがきっかけです。

––最初は転職をしたいというわけではなかったんですか。

北口: はい、だからとても悩んでいたんです。前職のWEBの仕事が楽しくて、色々チャレンジさせてもらっていたタイミングでもあったので「ここで転職していいのかな」とか、業務内容も全く違うので、そのままのスタンスで行くと、生意気と思われる可能性もあるかなと。(笑)  そこで、社員の方と何回か面談して、自分がリヴァでやっていけるのかどうかが判断できるまで時間をもらいまいした。社員さんも忙しいはずなのに、快く引き受けてくれて本当に良かったと思っています。そうやって面談をしていく中で、自分から「面接に進みたいです」と言うまで、半年くらいかかってしまいました。(笑)

その間、書いてある募集内容を何度も見直しました。前職でWantedly Adminを担当者として活用していたときには、内容はコンパクトにまとめた方がいいと私は思っていたのですが、自分が応募者側の視点になってこれで人生が変わると思うと、真剣に見るので、想いの丈がガッツリ書かれている方がいいなと思いました。

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––大倉さんは、どのようなきっかけでリヴァを知ったのですか?

大倉: 実は、もともとリヴァができたくらいのときに知っていたんです。その当時、精神科クリニックで働いていたんですが、医療現場以外で「人の生活に深く関われるようなところ」で働きたいなと思っていました。そこで『うつ 復職支援』というキーワードで探したときに、リヴァのHPが出てきたんです。ただ、今はこの会社への転職のタイミングではないなと考えて、公務員として働き始めました。結局、公務員として5年ほど働いていたんですが、私は公務員向きじゃないなと気づきました。(笑) 周りにも言われていたし、自分でも違うなと。(笑)

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大倉: とはいえ、公務員時代にも、転職したいと思うたびにリヴァのホームページを見ていました。そのときも応募まではせずに、会社の採用ページしか見ていませんでした。ただ、ずっと募集はしていることは知っていて。

––ずっとリヴァのことが気になっていた。

大倉: はい。「自分が本当に大好きだと思える分野でもう一度働きたい」と考え、真剣に検索してみたところ、リヴァの採用ページの次にWantedlyで出している募集ページが出てきて。そして、その場でWantedlyに登録してみたんです。

––すぐに「話を聞きに行きたい」ボタンは押したのですか?

大倉: いえ、しばらく迷いました。子どもがいたので、子持ちで転職する厳しさを感じていて。ただ、ずっと復職支援の仕事に戻りたいと考えていましたし、5年も行ったこともない会社のことを覚えているなんて、自分にとっては珍しいことだったので、ダメ元でいいからと応募してみました。

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日々生きることについて考える、面白い仕事

––この仕事に就いてから、どんなことが変わりましたか?

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北口: 日常を大切にしたり、人に素直に感謝したりすることが以前より自然にできるようになりました。今までを思い返しても常に絶え間なく動いていたこともあって、日々の生活を振り返る機会があまりありませんでした。リヴァで働き始めてからは、利用者の方の今後の人生を一緒に話ながら考えていくことは非常に大きな責任があると思って毎回真剣に取り組んでいます。そんな中でふと、「自分だったらどうかな?」と考えさせられることが多いんです。

利用者の方は、社会人歴が長い方や様々な業界で働いていた方などがいらっしゃるんです。尊敬できる方に囲まれて、自分自身も普段の生活や今後のキャリアについて考えさせていただいていますね。

大倉: 毎日「自分」や「仕事」に関するテーマで話しているうちに、自分の中にあったもやもやを言葉にしていくプログラムもあり、他の仕事だったらなかなか考えないようなことを考え、気づいたことをシェアしたりしています。日々生きることについて考える、他にはない面白い仕事だと思いますね。

福祉業界ってクリエイティブな業界だと思うんです。ものをクリエイトしていくだけじゃなくて、利用者の方のリスタートを一緒に寄り添ってクリエイトしていく。人を支援するって、すごく質の高いクリエイティブなことだと感じます。その分、責任が重い仕事ではありますが、この仕事を誇りに思っています。

理念に沿った「プロジェクト」も活動中

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北口: 今話したのは日常の業務なんですが、業務後にやっている「プロジェクト」というものもあります。採用も、プロジェトのひとつです。年度初めの全社会議で、自分がやってみたいと思っていることをメンバーにプレゼンする機会があります。もちろん「ひとりでも多くの人が自分らしい生き方に気づきともに実現を目指す」という理念に沿っている内容のものです。それに賛同するメンバーが一定数集まったら、予算を決めてメンバー同士でプロジェクトを進めることができます。私は前職でのスキルを生かして他の福祉業界の会社でも応用できる、業務の社内システムツールをつくるプロジェクトに参画しています。

松浦: 現状維持では理念実現は難しいと思っています。メンバーそれぞれが持つバックグラウンドを生かして、それぞれの「やりたい」や「ありたい」を実現してほしいから、「プロジェクト」を進めています。まずはスタッフ自身が自分らしく生きることが大切ですから。

小さな変化にワクワクできる環境

全社イベントクロージング

––最後に何か一言お願いします。

北口: 私たちの事業は、ITの制作会社やメディアとは違い、モノとして何かができあがるわけではないので、自然的に広まることは少ないのです。このように記事にしていただいたり自分たちで能動的に発信したりしないかぎり社外にでていくことはないので、非常に嬉しい限りです。うつ病や精神疾患で苦しむ人や、そういった人たちの役に立ちたいエンジニアや他の人たちにも届くといいなぁと思います。

大倉: そういえば、リヴァの募集要項を見たときにイキイキしている様子が伝わってきたのは、Wantedlyが、サイトのその先にちゃんと「働いている人たち」が見える設計になっているからなんだろうなぁと思います。人が見える。

私も含め人間って、日々どんどん新しくなっていくはずなのに、小さな変化になかなか気づかないじゃないですか。この職場で働いていると、丁寧に人と向き合って仕事をしているので、小さな変化が新鮮で、当たり前は当たり前じゃないんだな、と感じます。少し笑うだけでこっちまでうれしくなってしまうし。毎日新しいことに対する良い意味での緊張感。毎日新しいことに対してワクワクしている自分がいるんです。私、ワクワクを感じるために転職したかもしれないですね。(笑)

––そういう小さいことを共有し合える関係だからこそ、お互い気づき合う経験ができるのだと思いました。本日はありがとうございました!


(写真・編集: 平野太一)

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