返却すべき?破棄してOK?採用活動が終わった後の応募書類の取り扱い方法

返却すべき?破棄してOK?採用活動が終わった後の応募書類の取り扱い方法

LINEで送る
Pocket

採用活動中に応募者から受け取った履歴書職務経歴書、あなたの会社ではどのように処理していますか?

昨今は個人情報を扱う企業に対する世間の目はかなり厳しくなってきています。応募書類の取り扱いにも、細心の注意が必要です。そこで今回は、採用活動終了後に不要となった応募書類をどう扱えばよいか、簡単に解説します。

不採用者の応募書類は、どうするのが正解?

重要書類

法律では定められていない

企業が集めた応募書類の取り扱いについては、厚生労働省が「第三者に開示しない」「権限を持ったものが管理する」などの大まかな指針を示しています。しかし、明確に法律で定められているわけではなく、この指針に法的な拘束力はありません

応募書類を破棄するか、応募者に返却するか、或いは会社で一定期間保管するか…。その選択は、保管する期間を含め、すべて企業の判断に委ねられるのです。

参考ページ:雇用管理に関する個人情報の適正な取扱いを確保するために事業者が講ずべき措置に関する指針について

求められるのは企業のモラル

法律として定められていないとは言え、応募書類はれっきとした個人情報。決してぞんざいに扱ってよいものではありません。特に最近は様々な企業の情報漏洩問題が取り沙汰され、社会的にも個人情報に対する意識が高まっています。「法に触れていないからOK」というスタンスは、非常に危険です。

実際、転職活動で開示した個人情報に対しても過敏に反応する人が増えており、たびたび企業との応募書類の返却を巡るトラブルに発展するケースもあると聞きます。今、採用活動を行う企業にはかつてないほどのモラルが求められています。


募集前にしておくこと

考える女性
Photo by Freddie Alequin

トラブルを未然に防ぐためには、採用活動を始める前の準備も必要です。

「返却」or「廃棄」を決定する

まずはじめに、不採用者の応募書類の取り扱いにおける方針を明確にしておきましょう。

応募者の個人情報に関する不安を解消するには「返却」がベストでしょう。ただし、郵送時に紛失や誤配などが発生すると、かえってトラブルが大きくなるリスクもあります。それを防ぐには書留などの記録が残る手段を選ぶのが最適ですが、その分送料人件費がかさみます。

一方、「破棄」はコストを抑えられるメリットがあります。しかし、個人情報の目的外使用を疑う応募者が出てくる可能性は否定できません。

応募書類の取り扱いについて、募集要項に明記する

求人募集を行う際には、募集要項の中で応募書類の取り扱いについて「返却」「破棄」「一定期間保管した後に破棄」などを明記するようにしましょう。その上で、不採用通知に「募集要項の記載通り、応募書類はこちらで速やかに破棄させていただきます」などのメッセージを添えて応募者に念を押せば、トラブルが発生する確率はかなり減るはずです。

最近では、事前に「不採用時に応募書類の返却を希望する場合は、応募書類と共に書留用封筒を提出してください」と通知する企業もあるそうです。この方法なら応募者も安心できますし、企業のコスト削減にもなって一石二鳥ですね。

選考開始後の動き

面接
最後に、採用活動がスタートしてからの動きについて紹介します。

個人情報を取り扱う社員を限定する

社内での情報漏洩を防ぐために、応募書類を取り扱うのは採用担当面接官をつとめる社員などに限定しておきましょう。

面接後に「この人、こんな経歴なんだけどどう思う?」と第三者の社員に履歴書を見せて相談するのはNGです。また、雑談であっても「今日面接に来た人がさ~」と採用情報を話題に出すのは避けましょう。

書類を返却する場合

不採用者に応募書類を返却する場合は、書類の原本一式を封筒に入れて返送するのが最も望ましい方法です。応募者側も、自分の個人情報が戻ってくることで安心できますし、企業姿勢への評価も高まるでしょう。

ただし、郵送トラブルが起こる可能性もゼロではありません。万が一そうなった時の動きを事前にシミュレーションしておいたほうが安心です。

書類を破棄する場合

応募書類を破棄する場合は、あらかじめ「いつ」「誰が」「どんな方法で」処分するかを決めておきましょう。応募者から確認の問い合わせがあった際に、すばやく正確に返答できるようにするためです。

また、業者に依頼した廃棄の記録は必ず残しておくこと。そうすれば、「捨てたという証拠がないじゃないか!」と文句を言われて、無駄にトラブルが大きくなる心配もありません。

おわりに

不採用のスタンプ
ひとたび個人情報の流出が起こってしまえば、その事実は二度と消せません。企業にとってのマイナスイメージは相当大きなものになるはずです。

「たかが履歴書」とは思わず、応募書類の取り扱いには細心の注意を払いましょう。ちょっとした姿勢の差が、後の明暗を分けるかもしれませんよ。

(編集・執筆:サムライト
wantedly_banner

LINEで送る
Pocket