給料は「評価シートの点数×1万円」で決まる。エウレカ採用担当・庄田氏に聞いた、人事評価で成長を加速させる方法(後編)

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恋愛マッチングサービスの「pairs」、カップルのためのコミュニケーションツール「Couples」を提供する株式会社エウレカ。2015年5月、グローバルでオンラインデーティングサービスを展開するアメリカのIACグループにバイアウトすることで海外への展開を広げ、より一層の成長を続けています。

エウレカの採用担当・庄田一郎氏へのインタビュー後編。社員の成長に繋がる細かな人事評価制度や、成長をサポートする制度についてお話いただきました。

▼前編はこちら
サービスの成長にコミットできないエンジニアは採用しない。人事・庄田氏に聞く、エウレカが重視する採用基準(前編)

1項目につき10点満点。評価シートによる細かなフィードバック

—御社ではどんな人事評価を行っているのでしょうか?

庄田:3ヶ月ごとに社員一人ひとりに対して、赤坂・西川を含む経営陣が中心となって評価面談を行います。このときに使う評価シートは細かな項目を設定して、項目ごとにしっかりとフィードバックをします。

特徴的なのは、この評価シートの点数によって給与が決まるという点です。1項目につき10点満点が付けられ、そのポイント×1万円の合計が給与になるという、評価が直接的に給与と結びついている制度となっています。

—それは非常に面白いですね。他社ではなかなか見ない制度だと思います。

庄田:そうですね。できないままだと点数が低くて、その項目ができるようになると給与が上がるという仕組みになっています。

ただ、こうした制度を実施するうえで重視しなければいけないのが、社員が納得感を持てるかどうかという点です。一方的に評価しても納得感は得てもらえません。それを避けるために、社員にも面談の際には自己評価をしてもらっています。面談では自己評価についてまず話を聞き、その上で経営陣からの評価を提示することで、お互いの認識を擦り合せるとともに納得感を醸成しています。

こうしてお互いが面談の末に合意形成をした評価だからこそ、モチベーションの源泉になるし、成長に繋がるものとなっているんです

—評価シートの項目について、詳しくお聞きしたいです。

庄田:項目は大きく分けて「専門スキル」、「マインド」、「マネジメントスキル」の3つです。「マネジメントスキル」はリーダーやマネージャーのみにある項目です。

「専門スキル」は職種によって異なり、エンジニアなら技術に関しての項目があるという作りになっています。また、マインドの中には「Go Beyond(向上心)」、「Becoming a founder(責任感)」、「All for all(仲間への愛情)」という項目があり、さらにそれぞれを細かく定義する形で項目があるという作りになっています。

リーダーやマネージャーであれば、マネジメントスキルの項目が増える分、給料が増えるという仕組みとなっています。

3ヶ月に一度の評価面談で、「できないこと」を「できる」ようにサポートする

—本当に細かいですね。こうした評価は社員の成長をどのようにサポートするようになっているのでしょうか?

庄田:社員それぞれが自己評価のシートを書く中で、その四半期における、できたこと(成果)、できなかったこと(課題)を書き出した上で、次にチャレンジしたいことを記入してもらっています。評価面談では、その自己評価をもとに、本人のキャリア形成における課題について客観的にフィードバックし、それを前提として事業において出してほしい価値について伝えるようにしています。

次の四半期で、「できなかったこと」を「できる」ようになるためには何を意識して仕事に取り組んでいくべきかという話をします。そして苦手なことや、スキルとして向上する必要があることについて話し合います。例えば、知識が不足しているのであれば、「3ヶ月でこの本を読んで感想を共有しようね」とか、経験であれば「この部分の業務を任せるからできるようになろうね」というような課題を与えます。

これを3ヶ月ごとにやっているので、短期的なスパンで、面談を通じて成長した部分、得られた能力が可視化できる制度になっています。このように評価面談と評価シートによって、社員のキャリアアップをサポートしています。

—こうした細かな評価制度が作られたのは、どのような背景があるのでしょうか?

庄田:こうした評価制度が生まれたのは、共同創業者の西川自身の経験から、「フェアでクリアな評価制度を作りたい」という想いがあったからです。西川はある会社でマネージャーをしていたとき、自分の部署では目標数値を大幅に達成していたにも関わらず、会社の業績が悪いために経営者の判断で、給与を上げることができなかった経験をしています。

このとき「日本企業は能力に応じた給与体系が構築されてるところが少ない」と思い、会社が本当に小さいときからフェアでクリアな評価制度作りと、その実行に時間を費やすようにしていたんです。

個人として名を立てるために。海外カンファレンスへの参加をサポートする制度

—社員の成長のための仕組みは、そのほかにもあるのでしょうか?

庄田:WWDCやGoogle IO、F8といった海外のカンファレンスへの参加をサポートする制度があります。参加を希望し、本人にも事業にとっても価値があると判断した社員には、交通費と宿泊費を全額会社で出します。この制度を実施しているのは、社員の学びを最大限サポートする必要があると考えているからです。エウレカにはまだまだ業界・外部環境を意識した上でキャリアを考えられている社員が少なく、そこは弱みだと思っています。

例えば、エンジニアであっても、世の中で評価されるエンジニア像をしっかりと意識をして、能力開発に励まないとキャリアアップは難しいと思っています。だから会社として、個人の成長をサポートするために、この制度をやっているんですね。

「1年に2ヶ月休める会社」を目指す

—そのほかに力を入れている取り組みはありますか?

庄田:1年に1度の社員旅行と、夏と冬に2週間ほどは休暇を取れるようにしています。社員旅行はアルバイト・インターンを含めて、エウレカのメンバー全員で行きます。行き先は昨年はサンフランシスコに行って、今年はベトナムのダナンに行きますね。行くメンバーを2つに分けて、それぞれ3泊4日くらいの期間で行きます。実はちょうど来週が社員旅行なんですよ。

—それは楽しみですね! そもそもなぜ休暇が多いのでしょうか?

庄田:欧米の企業ってバカンスを取りますよね。日本人も休みを取れる会社で働きたいよねっていうのが代表の思いで。ベンチャーはともすると、24時間働くようなことになりがちじゃないですか。でもそれで本当に仕事で価値が出せるのか、というと疑問ですよね。

そこでメリハリを付けて、ちゃんと休むときは休む会社にしたいということで、休暇を増やしていけるよう取り組んでいます。目標は「1年に2ヶ月休める会社」です。これは決して実現不可能な目標ではありません。現に既に1年で1ヶ月以上の休暇が取れています。

1年で2ヶ月の休暇を取るということは、10ヶ月で目標達成をしないといけないということなので、それを前提として、効率的に目標達成することができる、もしくは常にそれを思考できる組織作りを目指したいと思っています。さらに、休みの期間が長いということはそれだけ外部からのインプットが多く取れることだと思っているので、休みの日のインプットを社内でのアウトプットの質を高めることに有効活用できることも休暇を増やす目的です。

このように休みを効率化し、高いアウトプットにつなげられる組織でありたいと思っています。

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