HDE高橋さん

数ヶ月でエンジニアを5名採用!HDE 髙橋実氏が進める、グローバル採用の「ブルー・オーシャン戦略」とは(前編)

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Googleやマイクロソフトなどのサービスと連携し、クラウドセキュリティの分野でこれまでに7000社以上の実績をあげてきた株式会社HDE。最近、フル在宅勤務の人事やシングルファーザーの営業など、多様な働き方に挑戦していることでも注目を浴びています。

そんな同社が昨年から始めた取り組みの1つが、東南アジアを中心としたグローバル採用。今回、様々な社内メンバーと共にその取り組みを進める人事部長の髙橋実氏に、まずこれまでの軌跡について伺いました。

東南アジアでは、トヨタもHDEも評価は同じ

HDE高橋さん
—御社では昨年から、本格的にグローバル採用を始められたんですよね。

髙橋:はい。ちょうど1年前ぐらいに「HDE Global Internship Program」というWEBサイトを本格的に立ち上げて、海外からのインターン生を迎え入れる取り組みを始めました。ダイレクトリクルーティングを本格的に始めたのはその後で、昨年の8月頃です。

最初はまず現地にどんな人材がいるのか、自分たちで感触をつかんでこようと思って、台湾・ベトナム・インドネシアの3カ国に直接乗り込みました。現地の大学と、現地にいる日本法人のエージェントさんと、AIESEC(アイセック)などの学生団体を中心に回って。

—実際に行ってみて、どうでしたか?

髙橋:行って正解でしたね。日本にいながらただ何となく門戸を開けているだけでは、分からなかったことだらけだったので。現地で生の声を聞いて初めて、彼らの考え方や日本で働きたい意味、日本企業に対する思いなどを実感できました。

—帰国後、次の一手はどう動かれたんですか?

髙橋:昨年9月に、インドネシアのバンドン工科大学に行った際に、早速「来月にジョブフェア(学内企業説明会)があるから来ない?」って言われたんです。さすがに時期尚早かなとも思ったんですが、「これはひょっとするとチャンスかも」と思い直し、その場で即決しました。それで10月にまた1週間ぐらい行ってジョブフェアに参加してきたんです。

—海外のジョブフェアって、どんな感じなんですか?

髙橋:日本とあまり変わらないですよ。会場に沢山のブースがあって、その一角で自社のPRを行います。当社は端っこの小さなスペースだったんですが、「日本から来ました」って直接乗り込んでくるこんな変わり者の会社はなかなかくて、かなり興味を持ってもらえましたね。3500枚ぐらいのチラシを作って行ったんですけど、2日くらいではけました。実際にエントリーしてくれた人数も、250人ぐらいいたと思います。

—すごい盛況ぶりですね。かなり手応えを感じたのでは?

髙橋:我々も驚きました。はっきり言って、うちぐらいの企業が日本の合同説明会に出たら、そんな人数は絶対に来ませんからね。これも現地に行って初めて分かったことなんですけど、向こうではまだまだ競争が少ないんですよ。日本企業で見かけたのは、トヨタさんとか三菱さんとか、海外にブランチを持っている大手だけでしたから。

しかも面白いことに、現地の人たちは、トヨタもHDEも「日本企業」として一括りに考えていて。日本で当たり前にある「大手志向」の概念が全くないんです。それよりも「日本に行ける」ことの方が彼らにとって大きいようで。実際、当社のインターン生はみんな、多分トヨタに来たような感覚でいると思いますよ(笑)

採用基準はあえて「日本語不要」に

HDE高橋さん
—御社のインターンシッププログラムについてもう少し詳しく教えてください。

髙橋:インターンで来てもらうのは、基本的にエンジニアです。最初にエントリーをしてもらったら、まずハイレベルのスクリーニングテストを実施し、それに合格したらSkypeで面談をします。かなり本格的な選考に近いので、実際に日本に来てくれるのは優秀なメンバーばかりです。

インターン期間は、およそ4週間から8週間。渡航費にプラスして上限15万円の生活費を全部HDE持ちでやらせてもらっています。滞在中はシェアハウスに住んでもらうので、リビングコストも含めてその値段です。

—コミュニケーションは日本語ですか?英語ですか?

髙橋:基本、全部英語です。日本語は話せなくても構いません。募集段階で「日本語必須」を外すと一気に母集団が増え、ブルー・オーシャンがそこに待っていることがよく分かったので。

また、日本語を必須としなくなったのには、別の理由もあります。我々が数年前から始めたクラウドビジネスモデルに関係しているんですが、結局パートナーシップ企業がマイクロソフトやGoogleやAmazonだったりするので、基本的に出てくるドキュメントは全て英語なんですよ。しかも、クラウドはどんどん仕様変更がされるので、英語で出てきたドキュメントをいちいち日本語に訳してから対応していると、もう遅い。そんな事情もあって、プログラミング言語ができないよりも英語ができない方が致命的だというのがだんだん実感値で見えてきたんです。

1つの大学だけで、2万人の母集団がいる

HDE高橋さん
—グローバル採用を始めた成果は出てきていますか?

髙橋:この夏にもう2名インドネシア人が入る予定ですが、彼らを入れると、昨年にグローバル採用を始めてから優秀なエンジニアが5名採用できたことになります。やっぱり海外に1人で行って仕事をしようというモチベーションを持っているメンバーは、レベルが高いし本気度も違うので、社内的にもすごく影響を受けていますね。

—採用が難しいと言われているエンジニアを、短期間で複数名も獲得できるなんてすごいですね。

髙橋:日本だけで採用すると、理系学生ってやっぱり数が限られてくるし、採用したい競合企業も多いじゃないですか。でも、たとえばインドネシアのバンドン工科大学に行けば、そこだけで2万人の母集団がいます。圧倒的にマーケットボリュームが違いますよね。しかもそこで「日本語は必要ないよ」と言えば、もはや競争相手がいないブルー・オーシャン。日本の中で少ないパイを取り合っているより、はるかに採用がしやすいんです。

つづく

後編では、来年から導入するという「英語の公用語化」や今後の採用の在り方などについて伺います。今後ビジネスのグローバル展開を考えている企業にとって参考になる内容が盛り沢山ですので、ぜひお楽しみに!

(編集・執筆:サムライト

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