「博士」や「職人」のカルチャーへの愛が新規事業をドライブさせる!ピクシブが一点突破型人材を採る理由(後編)

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2007年にイラストに特化したコミュニケーションサービス「pixiv」を開始し、急成長を遂げてきたピクシブ株式会社

pixivはイラストから小説やマンガまで、ユーザーの創作活動のプラットフォームとして拡張し続けています。さらに、お絵かきアプリ「pixiv Sketch」、オンラインお絵かき学習サービス「sensei」、ギャラリー「pixiv Zingaro」、アイドルグループ・虹のコンキスタドールと、ポップカルチャーのあらゆる方面に向けて、矢継ぎ早にビジネスを展開しています。

同社の成長と新規事業展開を推進する人材には、どんな素質を求めるのか。後編でも執行役員で人事担当の丸山大輔さんにお話をお聞きしました。

▼前編はこちら
社員の仲がいいから、仕事が回る!ピクシブが進める「優しい人」採用戦略のメリット(前編)

ピクシブが欲しい人材は、ある分野で誰にも負けない◯◯博士・◯◯職人?

—採用するにあたり「人柄」や「寛容性」がピクシブ社員にとって重要な要素であることをお話いただきました(前編参照)。それ以外に何か必要な要素はありますか?

丸山:これは職種によっても変わってきますが、どの職種でも共通している点が2つあります。それが「博士」と「職人」という要素です。

「博士」とは、何か特定の分野において人に負けない知識を持っている人のことです。分野については何でも構いません。例えば、学問でもいいし、アニメやマンガ、動物についてでも構いません。どんな分野でもいいから、人に負けない知識を持っている人はいいなと思います。

一方、「職人」とは、人に負けない経験や・誰も経験したことがないような・誰もやったことがないような経験をしている人のことです。

「博士」や「職人」でなければならない、というわけではないですが、人に負けない何かを持っている人は、話していてもおもしろいですし、人としても魅力を感じます。

それに、何かに秀でる人は仕事においても真面目に取り組んでいると思います。なので、採用においてもひとつのアドバンテージになりますね。

—そうした博士や職人みたいな人がいる一方で、ゼネラリスト的な人もいらっしゃるのでしょうか?

丸山:もちろんいます。そしてそのいわゆるゼネラリスト的な人に求められるのが、人柄の部分になってくると思います。求める人物像を3つ求めるとしたら「博士」「職人」「優しい人」に分けられます。

この3つの要素が全て揃っている必要はなくて、「博士」「職人」の要素を持ち合わせていなくても、人柄が私たちとフィットし、一緒に働きたいと思えるような方であればぜひご一緒したいと思っています。

どちらかと言えば、戦力を探しているというより、一緒に仕事がしたいと思えるような仲間を探しているんです。

—先ほど人柄では「優しい人」を求めているとおっしゃっていました。では、逆に性格的にギラギラしている人は、御社には合わないのでしょうか?

丸山:そんなことはありません。ギラギラしていても、人のことを考えられないギラギラさと、ちゃんと人のことを考えているギラギラさがあると思うので。例えば、将来は起業したいという理由で、ピクシブに入社する社員もたくさんいますよ。

入社するのは「pixivが好き!」な人だけじゃない

—先ほどの「博士」と「職人」の話でもありましたが、御社の社員は「好き」なことにとても熱心な方が多いという印象を受けました。その中でも、pixivで扱っているアニメやマンガといったジャンルが好きという方は、多いのでしょうか?

丸山:多いですね。とはいえ、皆が「pixivが好きだから」という理由で入社してくるわけではありません。

私自身もそうですが、もともとpixivをそんなに見ていたわけではないですし、アニメやマンガも見ていませんでした。ですが、やはり事業として面白い、将来性がある点に魅力を感じて入社したんです。私のように、事業としての魅力を感じて入ってくる人も多いですよ。

ただ、pixivやアニメ・マンガをよく知らなかった社員でも、仕事で接していくうちに、大体好きになりますね。

「pixivコミック」

「pixivコミック」

—それは少し意外でした。では、御社の事業や将来性に惹かれてエントリーした人を採用するにあたって心がけていることがあれば教えてください。

丸山:ピクシブの事業や将来性に惹かれてエントリーした人を採用する際には、弊社の理念をきちんと伝えるようにしています。「創作活動がもっと楽しくなる場所を作る」というのが根底にありますので。

創作活動がもっと楽しくなるために、ユーザーにどういう風に認知させて、どういう体験をさせて、喜んでもらって、創作する人を増やすか。そこは徹底して伝えます。

pixivというサービスから、アニメとかマンガというイメージがどうしても先行してしまい、その時点で敬遠してしまうという人もいます。でも、私たちの仕事の本質をよく考えてみると、クリエイターが生み出したものを媒介する場、つまりメディアなんですね。そういう「事業を作っていく面白さ」を訴えるようにはしていますね。

—一緒に事業を作っていくというと、新規事業にも乗り出しているのでしょうか?

丸山:そうですね。今はpixivが一番知られていますが、実は、pixiv以外のサービスも作っているんです。例えば、Web上にショップを作ってグッズの売買ができる「BOOTH」、誰でも簡単にグッズを作ることができる「pixiv Factory」、お絵かきアプリ「pixiv Sketch」や、オンラインでイラスト講座を受けられる「sensei」、音楽の試聴・購入が可能な「APOLLO」といったWebサービスなどです。

今後もピクシブは、「あらゆるクリエイターたちのプラットフォーム」になるような新しいサービスを作り続けていきます。

—一方で、ユーザーとしてpixivのサービスが好きという方が、サービスを提供する側になるために、何か行っていることはありますか?

丸山:pixivがもともと好き、という方は当然ながらピクシブがどういうことをやっているかをよく知っています。なので、そのサービスを作っている私たちが、どういう環境で働いているのかを全面に出していきます。オフィスだったり、社内の雰囲気だったり、そこでの私たちスタッフの空気感を見てもらっていますね。

あとは先程もお話したとおり、いまは新規事業にも手を広げています。なので「pixivが好き」というだけではなく、そこから発展して、ビジネス視点を持ってどういった新しいWebサービスを作るかを考えられる人を採用していきたいと思っています。

このように、pixivがもともと好きで応募してくれる方も条件を満たしていれば採用していますが、特にここ1、2年はpixivのユーザーでない、先入観なくサービスを見られる人の採用が徐々に増えていますね。

全社員が持つクリエイターへのリスペクト。目指すのは「ものづくり活性化」のための環境作り

—では、事業としてのピクシブに共感して入社した方も、pixivがもともと好きで入社した方も、共通して持っているマインドがあるのでしょうか?

丸山:全社員が共通して持っているマインドは、pixivを使ってくれるクリエイターへのリスペクトです。ものづくりをするクリエイターは純粋にすごいと私自身思っていますし、社員全員が尊敬の念を持って、仕事に取り組んでいます。

社員それぞれ、好きなコンテンツは違うのですが、そのコンテンツを生み出すクリエイターを支援したいという想いは、皆が持っています。だから同じ方向を向いて仕事ができるし、うまくいっているのだと思います。

もともと、弊社の社員は皆、自分の好きなものに正直で情熱を持っているので、同じように情熱を持って好きなものを生み出すクリエイターの支えになりたいと思っているんです。

クリエイターが活躍できて、ものづくりがもっと活発になるような環境を、私たちピクシブ社員で作り出していきたいです。

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