意思あるエンジニアはブログで引きつける!ファッション業界を技術で切り拓くVASILYのエンジニア採用術(後編)

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会員数200万人を突破した大人気ファッションコーディネートアプリ「iQON」を運営する、株式会社VASILY

「iQON」は、ファッションアプリとして世界で唯一、AppleとGoogleの両方からベストアプリ賞を受賞。名実ともに日本最大級のファッションアプリとして高い評価を得ています。

そんな「iQON」には様々なテクノロジーが用いられており、同社はファッション×テクノロジーを推進する企業として注目を集めています。この中心にいる同社のエンジニアは、どういった価値観やモチベーションで働いているのでしょうか。後編でも引き続き、CTOの今村雅幸さんにお話をお聞きしました。

▼前編はこちら
成長の伸びしろは「素直さ」で決まる。ベストアプリiQONを生み出す理想のエンジニア像をVASILY CTOに聞く(前編)

テックブログによって「技術に強い」会社というイメージを作る

—「HIPSTER」のカルチャーにフィットする人たちに応募してもらうために、どのように会社の魅力を発信しているのでしょうか?

今村:様々なイベントに参加して、弊社の技術について話すようにしています。弊社はファッションアプリを扱っているせいか、あまり技術の会社だと思われていないので。

私たちが欲しいのは、技術が好きなスキルの高い人材です。ですから会社の技術力の高さを発信しない限り振り向いてもらえないと、常にエンジニアチームで話しています。

最近では、エンジニアだとQiitaやテックブログで発信しています。「自分たちが何者であるのか」「自分たちがどういった課題を、どういう風に解決しているのか」を発信することは採用活動において大きな意義があると思います。

その甲斐あって、応募者の方も「ブログを読んで、そこから興味を持ちました」といって来てくださる方が多くなりました。

中には、自然と弊社のテックブログを目にしていた、というところから出発して、弊社に興味を持ってくれた方もいらっしゃいます。

—テックブログの求心力を活用しているのですね。

今村:そうですね。ブログを見ているうちに「VASILYって面白いな」と思っていただいたことから、自然と弊社の魅力をアピールすることにつながりました。自分たちから発信するのは、とても大切なことだと改めて思いましたね。

知名度が高いわけではないですし、ましてやファッションで女性向けのサービスなので、エンジニアからすると一番遠い位置にあるわけです。それでも弊社の技術を発信し続けていれば、誰かが見てくれているということを実感しました。

—継続してブログを更新するのは大変ではないですか?

今村:確かに最初はとても大変でした。なかなか継続してブログを書いていくのは難しく、試行錯誤した結果、今では当番制にしています。はじめは何を書いたらいいか、みんなよくわかっていなかったんですが、今ではみんな楽しんでブログを書いています。

イベントも大切ですが、こうしたブログなどを使った情報発信もとても大切だと思いますね。

—ブログの内容はどういったものが多いのでしょうか?

今村:iQONというサービスはほとんどお金を使わずにユーザー100万人に達しました。そのノウハウは他のサービスでも応用できるところがあると思うので、iQONの事例から発見したノウハウを他社のエンジニアに共有するという意味合いで書いていきました。

ある程度記事を書くのに時間を要しますが、途中で挫折せずに発信し続けてきたのが、結果的に自社の魅力を広めることにつながったと思っています。

VASILYのテックブログ

VASILYのテックブログ

人事評価が高いのは「周りに影響を与える」仕事

—「HIPSTER」が御社の採用指標であり、行動指針になっているとのことですが、人事評価システムも「HIPSTER」を基準に見られるのでしょうか?

今村:「HIPSTER」が全社員の行動指針ですが、エンジニアの場合は別途「VASILYエンジニアマニフェスト」というものがあります。ここにある5つの項目と「HIPSTER」を基準に評価しています。

面談を行うのですが、まず「HIPSTER」による評価は、マネージャー陣と社員で行い、評価は経営メンバーも目を通します。

一方、「VASILYエンジニアマニフェスト」は、CTOの私が一対一で会って全員面談をしています。技術的チャレンジだったら、どれだけできたかということをチェックして、どのあたりまでできていたか、ということを社員と話しながら決めています。

—具体的にどういったことで評価されるのですか?

今村:評価の最大のポイントは「どれだけ多くの人に影響を与える仕事ができたか」になります。

エンジニアを例として紹介します。例えば個人で新しい技術を習得して、それによって仕事の幅が広がったとします。これは個人での達成であり、影響範囲も個人だけなので評価は低いです。

しかし、次に、そこで学んだ技術を使ってサービスの機能を改善したとします。これによって、プロダクトの数字が上がったとすると、それはチームや会社にまで影響を及ぼしています。これはさきほどの個人での達成に比べて与える影響範囲が大きくなっていますよね。

さらに、改善したサービスを世に公開したり、そこで用いた技術をライブラリ化する等して世の中に公開したりしたとします。それによって、今まで多くのユーザーにとってできなかったことが、自分の作った技術やプロダクトによって、できるようになったというところまで影響範囲が大きくなると、会社を飛び出して、社会にまで影響を与えているので、非常に高い評価となります。

目指すのは「技術で世界を変える」会社

「iQON」Webサイト

「iQON」Webサイト

—実際に会社を飛び越えた影響を持った技術は、これまで生み出されてきたのでしょうか?

今村:例えば、弊社は様々なファッションECサイトをクロールして、データを集めているのですが、その際に用いている、商品のカテゴリ判定や画像判定を自動でできるようにした技術などがあげられます。

例えば、商品の画像はコーディネートを作るために背景を透過処理するんですが、その白抜き処理を自動的に処理できるような技術を開発したり、商品のカテゴリーも全部自動で分類したりする技術等があります。普通のECサイトでは画像の説明から判別したりすると思うんですが、そうした説明がなくてもディープラーニングを用いて画像だけで判断できるようになっていて、このような優れた技術は他社から引き合いがあったりします。

ファッション業界は、10年前から目に見えるほどの技術革新が進んでいないので、技術的に世界がやっていないことをやりやすい環境だと思います。そこを私たちが先駆者として成果を出していきたいと考えています。

最終的には「自分達が作った技術で世界が変わりました」というのが理想です。私たちはWebサービスを提供しているので、どれだけ多くの人に影響を与えられるか、つまりどれだけ多くのユーザーが自分達のサービスを使って便利だと感じてもらえたのかが重要な指標になります。

このように、周りに影響を与えるほどの仕事をしていくというのは、非常にエネルギーが必要です。でもそれをやっていかないと、組織として強くなりません。そのため、周りへの影響を評価基準に取り入れることで、周りを巻き込む風土を設計していくことができます。社員一人ひとりがお互いに影響を与え合って、一緒になって成長していく。そんなマインドを持った会社にしていきたいですね。

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