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「学びたい」と言う学生は伸びない。RettyのCFO 奥田健太が語る、インターン教育論(後編)

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「実名型」で大きな反響を呼んだ、グルメサービス『Retty』。幅広い層から支持を得て、今年2月にはユーザー数が月間700万人を突破しました。

そんな今話題のホットなサービスを支えるRetty株式会社には、実は学生インターンも多数。以前は社員とインターンがちょうど20名ずつぐらいと、その比率が1:1になった頃もあったと言います。今回はCFO(最高財務責任者)/新卒採用責任者の奥田健太氏に、いかにして多くの優秀なインターンを育て上げてきたのか、その教育方法について伺いました。

▼前編はコチラからどうぞ!
インターン採用のプロ、RettyのCFO 奥田健太が説く「キラリと光る」学生の見分け方(前編)

インターンは敢えてすぐ現場に配属する

社員紹介
―――スタートアップだと、インターンを採用しても教育に時間割くのが難しいという課題もあると思うのですが、その点はいかがでしょうか。

奥田:正直、Off-JT的な教育はほとんどやりません。もちろんRettyのコンセプトやサービスの成り立ちといった大前提を理解してもらうために、最初に代表から話をしたりはします。ただ、何かスキル的な研修、たとえばGoogleアナリティクスの使い方などは、「もう自分で調べて」という感じです。

その代わり、社員に聞けばみんな何でも答えてくれるし、「質問はウェルカム」という共通認識が会社の中にできているので、特に問題は感じていません。自分で考えて質問してくる学生は成長スピードも早いですし、教えることで自分たちの将来にとってもプラスに働くとみんなよく分かっていますから。

―――では、インターンを採用したら、すぐ現場に配属するんですね。

はい。最初からチームに放り込んで、その中でまず小さな数字を持ってもらいます。ここで大事なのは、数字や結果にコミットして、小さくてもいいので成功体験を積んでもらうこと。それが成長には欠かせないことだと思っています。

その分、どういう仕事をアサインするかは慎重に考えないといけません。当社では短期間で数字が出やすい仕事を選びます。そこで頑張ってもらって、PDCAを回すとか、数字にコミットするとか、そういった感覚を持てるようにしたいので。さらにその数字を達成し、成功体験で自信をつけられるとベストですね。

―――そうやって、少しずつ難しい仕事を任せていくんですか?

そうですね。1つ成功体験を積んだら、次はもう1つ上のレイヤーの数字に挑戦したり、今度は企画に責任を持ってもらったり。でも、できる子は短期間でかなり大きな数字の責任を持ったりするようになりますよ。今、新卒1年目で早くもディレクターになった子がいます。エンジニア、デザイナー、アルバイトなど様々なメンバーがいる13、4人ぐらいのチームを、彼がディレクションしているんですよ。

「学びたい」というスタンスはNG

奥田さん
―――御社には「Retty Business School」というインターン制度もありますよね。導入してみて、いかがでしたか?

奥田:そもそもRetty Business Schoolを始めたきっかけは、「インターンで何が得られるのか」が学生に見えにくいと感じたことでした。何となく「成長しそうだな」とは思えても、実際にインターンでどんなスキルが身につくかとかは、やってみないと分からないことが多いですよね。それで「ウチでは◯◯ができるので、それがやりたい人は来てください」みたいに、きちんと提示してあげよう、ということになって。

この取り組みのおかげでかなり知名度も上がり、多くの学生さんが受けに来てくれるようになりました。一時期は、1カ月間で60人くらい応募があったりして。でも採るのは4、5人なので、インターンの倍率が10倍とかになってた頃もありましたね。

―――そこから何か課題を感じたりしましたか?

「面を取りにいく」という意味では本当に大成功でしたし、導入後に入社した子も活躍してくれているので、すごく良い制度だとは思います。ただ同時に、もっと「自分で何か変えてやる!」という子にどんどん入って来てほしいという思いもあって。「教えてもらう」というスタンスの応募者を減らすために、今ちょうど内容をシフトしているところです。

―――「ビジネススクール」って聞くと、どうしても「学べる」と思ってしまいますもんね。名前だけで引っ張られて来る学生はいそうですね。

そうなんですよ、まさに。「何かを教えてほしい」というだけの姿勢で来るインターンって、僕はかなり微妙だと思っていて。「こんなことがやりたいです」ならすごく良いと思うんですけどね。面接で「何かを学びたいです」って言われた瞬間に、僕は不採用にしています。今は、制度の中身を変えるだけでなく、その名称自体をやめるという選択肢もあるかなと思い、色々と検討中の段階です。

インターンこそ、会社のカルチャーを継承する存在

奥田さん
―――ここまでのお話の中で、「Rettyという会社を次のフェーズに持って行きたい」という奥田さんの意志を感じました。今後はそのために採用の在り方を変えていくのでしょうか?

奥田:当社は行動規範の中に「全員が人事」という言葉があるくらい、元々採用には力を入れています。それは多分、会社がこの先大きくなってもあまり変わらないでしょうね。

やっぱり、スタートアップの資産は「人」だけじゃないですか。その考え方が崩れると、良いサービスが作れなくなってしまう。そういう危機感は持っているので、僕は「そこ(採用)にすべての力を注いでもいい」ぐらいに考えています。

―――具体的に、どんな採用計画を立てていますか?

今後もインターンや新卒の採用に力を入れる予定です。学生インターンから始めて、新卒として入ってくれる子たちは、最もRettyのカルチャーを色濃く継承していってくれると思うので。

もちろん中途の人も活躍してほしいと思うんですが、それだけでは足りなくて、新卒の人が会社のカルチャーを継承して全面に出て活躍できるような会社にしていきたくて。それが長期的に会社を強くして、良いサービスを作っていく礎になるんじゃないかと思っています。そういう意味でも、これから来てもらう人は、Rettyのカルチャーに深く共感してくれる人がいいですね。

―――スタートアップほど、会社との親和性が高い優秀な若手を獲得していくことが大切なのかもしれませんね。そしてインターンは、その有力な手段となるわけですね。本日はどうもありがとうございました!

(編集・執筆:サムライト

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