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同じ北極星が見られるかどうか、基準はそれだけ。社員の意思にゆだねるFringe81 COO松島氏のブレない人材育成。(前編)

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国内初の第三者配信Google認定デベロッパーであり、世界最大の広告代理店WPPグループとの戦略パートナーシップを締結する、デジタル広告テクノロジーのリーディングカンパニーFringe81株式会社

同社は創業時からすでに新卒採用を行い、事業成長の源は人材育成であるという考えを貫き、独自の社内制度や研修制度を設計してきました。今回、それらさまざまな取り組みを推進する取締役COOの松島稔氏に、これからの採用計画とその指針について伺いました。

長期的な視点での人材育成が目的のサマーインターン。

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—今年のサマーインターンも満員御礼で応募が殺到したと伺ったのですが、それは昨年の反響からでしょうか?

松島:おかげさまで今年も好評をいただきました。事業職のインターンコンセプトはわれわれの企業ビジョンである「新しい発見をもとに、地球の未来を創る集団」をどう体現するかというもので、昨年からスタートしました。

ビジョンをわかりやすく解説すると、人は何かを「発見」したときに認識が変わり、行動が変わり、そこから新しい未来が作られるということです。そのビジョンをインターンという体験を通じて理解してもらうため、また優秀な学生の知的好奇心を刺激しインターネットビジネスに興味をもっていただくために、よくある事業立案コンテストなどのプログラムではなく、世界的なベンチャーキャピタルが投資しているスタートアップ企業のリサーチをすることだけに絞り、そこから徹底的に新しい発見を積み重ねることに専念してもらっています。

自社の採用だけではなく、あくまでもビジョンの中の「未来を創る人材」をつくるという理想のもと、インターンが終わったあとも個別にフォローを続けます。同時に、リサーチした会社がその後どうなったかをディスカッションする場なども、もちろん用意しています。

—それは学生の方からいいフィードバックが得られそうですね。

松島:Fringe81という会社を、先輩経由の口コミや友人から直接聞いたという声は非常に多いです。その一方で、インターネット産業はまだまだ新しい分野なので、われわれを含めた業界全体に興味を持ってもらいたいという思いもあります。未来を創る産業だからこそ業界自体の面白さを外部に広めていくことで、最終的にはよいフィードバックとして返ってくるのではないかと考えています。

説得はしない。採用基準は同じ“北極星”を見られるかどうか。

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—IT業界全体を盛り上げることが、長期的な視点で自社にも還元されるということですね。

松島:結局それは未来を創るために必要であるし、われわれのミッションでも「新産業で雇用を生む」ことが責務であると謳っています。そういう志を持っているということが伝われば、われわれが求める優秀な人材の琴線にふれると信じているので、こちらから強く説得することは一切していません。

会社としての採用基準は、内定をとる力ではなくて、そこを飛び越えてどれだけFirnge81という会社を通じて社会的な活躍をイメージできるかどうかということです。社内でそんな話をするときには、個人と会社が同じ“北極星”を見られるかどうかという例え話をしています。個人も会社もありのままをさらけ出して同じゴールをいっしょに見られるか否か、めざせるか否か、それが互いに共有できた段階で内定を出させてもらっています。

—そうしたブレない採用基準は、もともと創業時から貫かれているのですか?

松島:創業時からではないですが、どんなに優秀な方でも私たちと同じ方向性が見られない、と少しでも迷った際にはお断りをするようにしています。だからこそ企業としてのユニークネスが必要で、そこについてはずっと追求しつづけていますね。

特に自社の文化や理念を突き進めていくと、時にはいろいろな障害もあるかもしれませんが、そうして貫いたことは結果的に独自性や他社に真似できない強みやアセットに結びつくと思っています。それが、弊社では企業ビジョンを反映したサマーインターンや、月報大賞や発見大賞※などの社内制度として体現しています。

とりわけ発見大賞は、投票方法に「アクティブラーニング」形式を取り入れています。社員全員で5人ぐらいのチームをいくつもつくり、社員一人ひとりがそれぞれに「褒める」というプレゼンテーションですね。終了後に一番よかった人を指差しで決め、それをチームを代えて繰り返し、総合票数で点数決めていきます。人の発言を通じて、普段知る機会のない他のチームのスタッフのことなど、目に見えない発見がいくつもあることに気づくので毎回皆楽しみにしています。

※月報大賞:毎月末に全社員が「今月達成した事」「貢献した事」「自慢したい事」などを月報として書き、投票で月報大賞が決定。発見大賞と併せて、どちらも4半期と年度末に総合ポイントを競いFringe81アワードとして表彰しています。

10日という圧倒的な早さで完成させた、社員の行動指針「社魂」。

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—代表田中様のブログの中で、御社の行動指針である「社魂」を10日で完成させたという内容を拝見しました。企業の想いを明確な言葉として打ち出し、確定させる作業というのは非常に時間を要するものだと思います。その圧倒的なスピード感で遂行できた要因はどこにあるとお考えでしょうか?

松島:「未来を創る集団」というビジョンに必要なことは、いってみればスタッフが体現したいことをマネージメント側がどれだけ後押しできるかということだと思っています。だからこそ、事業にしても行動指針にしても最終的には課題を感じてやる気を起こしたスタッフが実行し、意思決定すればよいかと。

こうした風潮は、われわれにとってはごく自然なことで、「社魂」を変更したきっかけも1人のスタッフの発言からでした。弊社の成長と共にだいぶ事業も変わってきたため、行動指針も変更した方がいいんじゃないかと感じたスタッフがいて、そのスタッフを中心に、月曜日に全体会議で周知→GoogleDocsに全員で投稿して案出し→3日で120案くらい集まる→3日で投票、次週決定という感じで、10日ほどで新しい行動指針は決まりました。スタッフがやろうと声を上げたことに対して、経営陣が後押しして応援しつづける。それが、企業ビジョンの達成にもつながると思っています。

—後編では、独自の企業文化を形成するFringe81の面接・選考過程に迫ります。実際の採用の場ではどのような取り組みをし、いかなるマインドで挑むのかについて詳しく伺いますので、ぜひお楽しみに!

▼後編はこちら
人事とは経営の質を管理する仕事。Fringe81松島稔氏が語る「人事マーケッター論」に迫る。(後編)

(編集・執筆:サムライト
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