今年の新卒は「消せるボールペン型」らしい。それってどういうこと?

今年の新入社員は「消せるボールペン型」。柔軟性はあるが、“熱”への耐性が弱い?

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いよいよ4月がスタートしましたね。1日に新入社員を迎え入れて、新卒採用が一区切りついた安堵と共にフレッシュな気持ちで新たな年度を迎えた人事の方も多いのではないでしょうか。

さて、そんなつい先日まではまだ学生だったピカピカの新人たちですが、彼らが「消せるボールペン型」と命名されたことをご存知ですか?これは公益財団法人 日本生産性本部が毎年独自の調査をもとにその年の新卒に名付けているもので、平成27年度版は先日3月24日に発表されました。

インターネット上でも賛否両論の声が上がっているようですが、一体「消せるボールペン型」とはどんな新人なのでしょうか?

「消せるボールペン型」新人の正体

見かけはありきたりだが、中身は違う

ジャンプする新人女性

見かけはありきたりなボールペンだが、その機能は大きく異なっている。見かけだけで判断して、書き直しができる機能(変化に対応できる柔軟性)を活用しなければもったいない。

4月に入社してくる新入社員の見た目は毎年同じように感じますが、実はその中身(資質や特性)は時代と共に変化しています。せっかくの特別なボールペンを「何の変哲もないボールペン」と見誤ってその機能を使わなければ、それは単なる宝の持ち腐れ。新入社員を見かけだけで判断せずに中身をしっかり見て、優秀な人材を上手く活用したいものですね。

2015年入社の新人は、東日本大震災直後に大学生になった人たちが大半を占めます。震災・復興という様々な状況変化に対応してきた世代です。その柔軟性を活かせる仕事やポジションを任せると、社会人としての成長は早いかもしれません。

使い過ぎると危険

早期退職

ただ注意も必要。不用意に熱を入れる(熱血指導する)と、色(個性)が消えてしまったり、使い勝手の良さから酷使しすぎると、インクが切れてしまう(離職してしまう)。

「消せるボールペン」はこすると字が消えるという画期的なアイテムですが、本当に書いたものが消えるわけではありません。文字を消しゴムで消すようにこすることによって、摩擦熱でインクの色を透明にするのです。(熱に反応する仕組みなので、車の中やホットコーヒーの下などに書類を置いていると、消していないのに勝手に文字が透明になってしまうこともあります。)

企業側としては、新入社員にはできるだけ早く即戦力になってほしいと考えるのが一般的。しかし、新人教育に熱が入りすぎると、彼らの色(個性)が失われてしまう危険があるというわけです。また、「この子は使える!」と優秀な新人を酷使しすぎると、ブラック企業と誤解されて早期の離職につながってしまう(インクが切れる)、とも指摘されています。

過去にはどんなタイプの新人がいた?

平成26年度:「自動ブレーキ型」

安全運転
知識は豊富で、何事においても安全運転するタイプ。就職活動では、そこそこの企業の内定をもらうと壁にぶつかる前に切り上げる、ローリスク・ローリターンの人が目立ちました。人を傷つけない安心感はありますが、「あたってくだけろ」の精神は足りない世代のようです。

また、「どんな環境でも自在に運転できるようになるには、高感度センサーを活用した開発(指導、育成)が必要」とのこと。地頭は良くて賢い新人でも、扱いは難しい人材が多かったのかもしれません。

平成25年度:「ロボット掃除機型」

ロボット掃除機
就職活動の期間が2ヶ月間短縮され、会社訪問の効率性が求められた世代。家事の時短テクの1つであり、部屋の隅々まで効率的に動き回るロボット掃除機にたとえられました。

一方、「段差(プレッシャー)に弱く、たまに行方不明になったり、裏返しになってもがき続けたりすることもある」「活用するためには、ある程度、部屋が片づいていることが必要で、雑然とした環境では能力を発揮しにくい」などという鋭い指摘も。ハイスペックな人材でも、周囲のフォローがなければ活躍できない新人たちだったようです。

平成24年度:「奇跡の一本松型」

奇跡の一本松
東日本大震災の復興のシンボルとなった「奇跡の一本松」にたとえられた2012年度入社の新人たち。震災の影響もあり、大卒の就職内定率が過去3番目に低かった中、過酷な就職活動を乗り越えた彼らを称え、エールを贈る内容となっていました。

おわりに

いつの時代も、中堅社員以降の世代は「今どきの若者は…」と愚痴をこぼすもの。しかしその「若者」の中身は、少しずつ変化しています。

もちろん、日本生産性本部の発表を100%鵜呑みにする必要はないと思いますが、1つの参考として、今年度の新人たちへの接し方や新人教育の在り方などを改めて見つめ直してみてはいかがでしょうか。

(編集・執筆:サムライト

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